共産主義やマルクスを批判する人の気持ちは、とてもわかる。私自身、理念だけを声高に掲げて、自分の矛盾や都合の悪い部分には目を向けない人たちがあまり好きではない。
ただ、そこで思う。日頃から共産主義やマルクスを強く批判している人たちは、いまのトランプの振る舞いや、日本の政治の劣化や権力の乱用にも、同じ基準で苦言を呈しているだろうか?もちろん、反共であっても権力の暴走をきちんと批判する人はいる。けれど私が目にする限り、多くの人たちは、批判そのものを嫌い、むしろ批判する声を抑え込もうとする行動ばかりに見えることがある。
そういう姿を見てしまうと、彼らが本当に嫌っているのは共産主義の中身や歴史的帰結なのか、それとも「自分の陣営を揺さぶる批判」そのものなのか、わからなくなる。結局、マルクスや共産主義ですら、理解や検証の対象ではなく、対立軸を固定して味方を固めるための記号になっている。要するに、自分たちの陣営をより強化する道具として使われているだけではないか?