最近、精神的な病やメンタルヘルスについての話題が一般的になってきたせいか、自分に何かしらの弱点があったり、うまくいかない理由を説明する“建前”として、そういったものを使う人が増えたように感じる。
もちろん、それで本人が救われるのなら、それはそれで全然いいと思っている。
でも、そういう場面を見かけるたびにふと思い出すのは、自分の母親のことだ。
母は統合失調症で、かなり重い症状を抱えていた。幻覚や幻聴がひどかった時期もあったけれど、基本的にはちゃんと会話もできたし、普通にコミュニケーションがとれる人だった。
そんな母だったけれど、自分の病気を言い訳にしたことは一度もなかったと思う。
具合が悪いとか、今日は体調が良くないと口にすることはもちろんあったけど、それが病気のせいだからとか、「だから周りが我慢して当然」といった言い方はしなかった。
たぶん、彼女なりの誇りを持って、生きていたんだろうなと思う。