SNS上では、インフルエンサーが自分の意図や本来の嗜好とは無関係に、フォロワーからの反応によって行動や嗜好を変えてしまうことがある。これは、いわゆるエコーチェンバー現象の一部であり、特にインフルエンサー自身こそが、その影響を強く受ける構造だということに注目した。ただこれは本人の意図とは関係なく、周りによって影響を受けてしまうという点で、今までメディアなどで伝えられてきた例とは異なる。
社会的強化とオペラント条件付け
インフルエンサーがBのお店について投稿し、それが多くの賛同や反応を集めた場合、そのポジティブなフィードバックが行動を強化する。こうした心理的な仕組みによって、Bに関する発信をさらに増やし、その頻度が次第に高まっていく。
承認欲求と社会的承認
人は誰しも、他者からの承認を求める傾向がある。インフルエンサーは、膨大なポジティブな反応に触れることで、自分が求められている感覚を強く実感する。そしてその感覚がさらなる発信のエネルギーとなり、結果的に行動が固定化されていく。
認知的不協和の解消
仮にAのお店が本来好きだったとしても、Bについて多く発信し続けることで、内面の嗜好(Aへの愛着)と外部の行動(Bを推す行為)との間に不協和が生まれる。この不協和を解消するために、嗜好そのものがBに向かうように変化していく可能性がある。
アルゴリズムの影響
SNSのアルゴリズムは、エンゲージメントの高いコンテンツを優先的に拡散する仕組みになっている。Bに関する投稿が高い反応を得ると、それがさらに多くのユーザーに届き、結果としてエコーチェンバーが強化され、抜け出しにくい環境が作られる。 こうした構造を理解し、それを利用することは当然の選択肢になるし、仮に自分が選挙の戦略を考えるなら、この仕組みを巧妙に活用し、特定のメッセージや候補者への支持をエンゲージメントの波に乗せて拡散させるし、実際に起こる今後の選挙の流れの1つの手段だと思える。